長岡亮介(音楽家)
Citroen ami6

古いフランス車が教えてくれること PART3

Q.もし、今の愛車でフランスに行けるとしたらどこに行きますか?
古いフランス車って、ナンバーがペンキで書いてあって最後の数字2桁が土地の番号なんですよ。それで言うと、うちのami6はフロントナンバーは大西洋沿岸のブルターニュ地方なんです。で、買った時からサンマロっていう地名を表すステッカーが貼ってあって。調べたらブルターニュの観光地名だったので、その故郷を走りたいですね。どこ走ってたって最高なんでしょうけど、かつて走ってたかもしれない道を走るっていう。胸熱ですよね(笑)。

Q.長岡さんにとって車とは?
「麻薬」ですね。それは言い過ぎですけど、どんな辛い時でも車のことを考えますね。もし誰かが車を買ってくれることになったらすぐ元気になれる。何言ってんの? って感じる人もいると思うけど僕はそうですね。

Q.車に乗ってる時、どんなことを感じますか?
この間、すごい調子がいい気がしたんです。いつもの道だったんですけど、車内で雄叫びをあげてました(笑) あの感覚は不思議な感じで新しい車に乗っていたら味わえない気がしました。それに、日によるんですけど、車の話を聞く感じはあると思います。エンジンをかける加減やアクセルの踏み方とか、そういうのがだんだん分かってくるんですよ。思いっきりふかした方がいいのか、徐々に踏み込んだ方がいいのかとか。でも、こういう人もいなくなっちゃうとは思います。今の車好きって多様化してて、必ずしも新しい物がいいわけではなくなってますよね。それ結構不思議で、メーカーは最新の物が最良だと思って作っているけど、車好きからするとそんなの必要ないみたいな乖離を感じる。興味深くて、この先どうなっていくんだろうって思いますね。やっぱり古い車は形がいいものが多いと思います。プロポーションがよくて、平面で見た時にすごい感じる。今の車は近くで見るとかっこいんですけど、平面がね(笑)。

Q.今は細部にこだわるというか、ライトだったりのデザインの解像度が高いってのはありますよね。
やっぱり、プロダクト全体でもシンプルな方向には戻れないんだなとは思います。でも戻ってほしいな〜。必要な物があればそれでいいじゃないですか。

Q.そうですね。それこそ、機能に直結してる形が一番いいですよね。それに最近の車って、機構が単純な昔の車と比べると修理をするのが大変で後世に残っていきづらいと感じています。
もう家電になったのかもね。電子レンジとか直さないじゃないですか、買い替えるでしょ?

Q.確かにそうかもですね。では最後に、現行の車で乗りたい物があったら教えてください。
新車だったらブロンコ! あとは、ドイツのRUF(ルーフ)かな。古いのだったらアルピーヌのA310とかポルシェの914。初代のアルピナB7も気になります。あ、国産だったらダットラとかに乗りたいですね。四駆じゃないやつ。

>ながおか・りょうすけ/1978年生まれ。ペトロールズの歌とギター。サポートギタリストも務めるほか楽曲提供など多数。毎週土曜22時〜、J−WAVE『CITROËN FOURGONNETTE』ナビゲーター。
>オカタオカ(イラストレーター)/宮崎生まれ鹿児島育ち。桑沢デザイン研究所卒業。書籍、アパレル、広告などにイラストレーションを提供。ペインティングのみならず、セラミックやウッドカットなどさまざまな手法で作品を発表。犬と車が好き。愛車はボルボ940とホンダCITY。

@nagaokaryosuke
Interview @okataoka
photo @kosukehamadas

#ペトロールズ
#東京事変
#浮雲
#citoroen
#nagaokaryosuke
#ami6

RECOMMEND