夏目知幸(ミュージシャン)
Volkswagen Lupo


インタビュー/オカタオカ @okataoka
photo/濱田広輔 @kosukehamadas

「人生にそっと寄り添う、丸っこくて小さな相棒」
ルポがこんなにも似合う人はいるのだろうか?
待ち合わせ場所の砧公園へ軽やかに登場した夏目さんに聞く愛車のこと。


○はじめに愛車遍歴を教えてください。
ファーストカーは2020年に買った日産の86年製のB1で、それに2年乗ってました。それが事故で駄目になったので、昨年の10月くらいにフォルクスワーゲンのルポを買いました。なので今は2台目ですね。

○2台とも似てる感じがありますよね。
かなり似ているんですよ。だから本当、初恋の彼女を忘れられなくて似たような彼女と付き合うみたいな(笑)。そんな感じで基本的には丸目と小さいのが自分のタイプですね。ルポの色も青色やクリーム色とかもあって迷ったんですけど、すごい普通の色がよく見えてきて銀色にしました。これまで自分の中では銀色って、一番無いチョイスだったんですけどなんか呼んでる気がして(笑)。

○夏目君と並んだ時の佇まい、相性がすごくいいと思いました。実は勝手に、赤のイメージだったんですよ。
名前も夏目だし、バンドの真ん中やってたから赤レンジャータイプと思われがちで。今日も赤のベスト着てるし(笑)。

○でも、銀色だからこそ今日着ている赤が映えますよね。車に乗るときに意識するファッションはあったりしますか?
今日着ているこのダウンベストは、去年の冬に古着屋で購入したものなんですけど、今までダウンベストっていつ着るのか分からなかったんですね。でも、車に乗ってると一番ちょうどいいんですよ。腕周りも軽いし運転しやすくて、機動力的にも降りてどこかへ入る時とかにちょうどよくて。そのことを古着屋の店長に教えてもらって、今では車に乗ってる人の為の洋服と思ってるくらい(笑)。ちょっと人生変わったなって思っていて、タイプも色々あるし面白いんですよね。

○確かに! ダウンベスト観が変わってきました。ダウンジャケットだと肩凝るし、運転しづらいですよね。Highwayでもドライバーズベストみたいな感じで作りたくなってきました。
絶対いいっすよ。

○普段、車は日常使いですか?
超日常使いです。僕はミュージシャンをやっていてグッズとかもDIYだから、キンコーズによく行きますね。それにコラージュ作品も作っているので、額や画材を買うために世界堂とかも行きます。割と仕事で物量が多いから、道具として車があると便利です。それに東京って何でもあるし密集してるけど、自分の必要なお店だけチョイスしていくと、意外と地方で暮らしている時と地図的な距離感は変わらないですよね。その自分にとっての脳内地図で動こうとすると、電車だったら超不便ということに車を買ってから気づきました。東京って基本的に電車は横に通ってるから、縦に弱かったりするし。

○確かにそうですよね。それに、機材や画材を積むけれどルポみたいなコンパクトな車にするっていう、その潔さが羨ましいです。僕は大きい方はボルボ、小さいのはシティと2台持つことで、分散して欲を満たしてます(笑)。
そうですね。僕はB1の時に、小さくても何とかなるって気づきました。後は本当、好み的にはすごい小さいか結構デカいかのどちらかなので、ランクルとかはいつか乗ってみたいですね。意外と威圧感を感じなくていいんですよ。

<続く>


夏目知幸のソロ名義“Summer Eye(サマー・アイ)”。
2009年にシャムキャッツのヴォーカル&ギターとしてデビュー。ロックの探求とインディペンデントな活動を通して、多くの若者たちに支持されながらも2020年に解散。翌年、1stシングルリリースとともにソロ・デビュー。ライフワークであるコラージュ制作や、楽曲提供・執筆・DJなど、自由な表現で世界のおもしろさに貢献中。

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